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8. 坐薬の使い方をわかりやすく指導してくれる人いない…

 そもそも坐薬ってなんでしょうか?坐薬という言葉から、「座って飲む薬だと思った」という人がいた(いる?)と聞いたことがあります。坐薬は、肛門や膣に入れる固形の薬です。坐薬というと痔などの局所の治療に使われる薬もありますが、肛門のすぐ上に位置する直腸から薬を吸収させ血流にのって全身性にゆき渡り、炎症・嘔吐・痛み・熱発などの症状を軽減させる目的にも使われています。これらの坐薬は、飲み薬と違い胃腸障害が少なく、食事に関係なくいつでも使えます。また、効き目が速いため、屯用としてよく処方されます。
 坐薬の使い方ですが、坐薬を包装から取出し、ティッシュペーパーなどで坐薬の底をつまみますね。先のとがっているほうから肛門に挿入します。中腰でお腹に力を入れないようにし、肛門内に出来るだけ深く入れ、そのまま立ち上がると簡単に挿入できます。坐薬が入りにくい場合は、薬の先端を少量の水で濡らすか、あるいは薬が少し溶け始めるまで肛門に押し当てておくと入りやすくなります。
 坐薬の挿入は介護職員でも可能ですが、医師や看護師の指示があった場合に限られます。坐薬で血圧が下がる人がいます。挿入前に血圧を測ることが大切です。また、痔からの出血などが起こりやすい局面での挿入は医療行為となり法律で禁じられています。高齢者への座薬の刺し方は、看護師の指導を受けてください。
 入れるときの刺激・異物感で便意を感じることがありますので、できるだけ排便後に使用して下さい。薬が溶け始めると便意はおさまりますのでしばらくがまんしてください。
 激しい運動も避けて下さい。坐薬をいれた直後に排便した場合ですと、一緒に坐薬も出てしまいますので、もう一度使用してください。挿入して10~15分以上経ってから排出した場合は、薬がどのくらい吸収されたのかわかりませんので経過観察です。次の再挿入までは4時間以上の間隔をおいてください。
 坐薬は、体温で溶けるように調製されています。そのため、30度以上になると変形したりしますので、なるべく冷蔵庫などの冷所に保管することが望ましいです。
 解熱と吐き気止めの坐薬を二種類もらいました。どのくらいの間隔をあけて使用すればよいでしょうかという質問ですが、解熱剤と吐き気の坐薬は一度に挿入しても、薬効的には問題はありませんが、時間をずらしていれたほうがよいでしょう。時間は、30分もすれば、坐薬は溶けて直腸での吸収がはじまり、1時間もすれば完全に吸収されます。したがって、30分~1時間の間隔をおいて使用すればよいでしょう。
 その理由は、座薬を 2 本入れたら、最初の 1 本は大腸の中に残って便と一緒に出てしまうから?ではありません。坐薬の吸収は直腸で行われます。肛門のすぐ上にある直腸という部分は、長さが約 20 ㎝あります。坐薬 2 本くらいは余裕で入ります。ただ 2 本入れることによる直腸刺激で便意を催し坐薬が出てしまう恐れがあるので、時間をずらしたほうがよいのではないかと思うだけです。
 解熱剤を入れましたが、熱が下がらない場合、量が足りないんじゃないかと不安になります。でも、挿入して1~2時間して効果がないからといって、すぐに追加しないでください。一度使用したら5~6時間は様子をみて下さい。たとえ熱が下がらない時でも、たとえ処方してくれた坐薬が弱いかもと思ったとしても。追加する時は、5~6時間経ってからです。
※質問: 坐薬(薬)を入れてもいいんだったら、摘便は当然介護職がやる仕事でしょ。〇か×か?

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