介護おたすけネットワーク

以下は、2010年4月17日に行われた第7回認知症講演会の内容から一部抜粋したものです。講演内容全文はhttp://shimada-no-dem.seesaa.net/article/146819939.htmlにあります。
介護おたすけネットワーク小樽(仮)、です。
それはこんな構成です。
2010年4月17日講演会_008.jpg
こうして構成図を作ってみると、たいそうなことをやろうとしているわけではないと思われるでしょう。
便宜上4つのグループに分けてありますが、それぞれのグループには特にサブグループはありません。あまり縦割りにすると融通が利かなくなるためです。たとえば、「介護包括支援センター」と書いたグループには、主に各地区の介護包括支援センターが中心になって活動すると良いと思う福祉会、老人会、家族会や、スポーツクラブ、市民のボランティア団体などが入っていますし、「介護支援事業所」と書かれたグループには、多数点在するグループホームやデイサービス・デイケアセンター、小規模多機能ホーム、有料老人ホームなどが位置づけられます。医療機関と書いたグループには、医療としての機能も併せ持つ老人保健施設や特別養護老人ホームや認知症診療に携わる医療機関などが属しますが、もうひとつのキャラバンメイト・サポーター連絡会というグループは、実は存在いたしません。
現在、全国の動きに合わせて小樽市でもキャラバンメイトや認知症サポーターの養成を推進しておりますが、徐々に増えつつあるキャラバンメイトやサポーターの活躍の場や連携の場が用意されておりません。活動報告や相談ができるようなものはあるべきだと思い、「キャラバンメイト・サポーター連絡会」という仮の名でひとつのグループを作りました。
こうしたグループを作ることによって、自分の位置が明確になります。それと同時に報告や相談などがしやすくなります。そして、今までは個々の成果であり失敗であった事例をグループ化することによって、そのグループの財産として残すことができ、みんなで共有することができるようになります。たとえば、Aというグループホーム内で起こった問題について他のグループホームでよい解決法を見つけていないか気軽に相談できるようになるでしょうし、一緒に共通の話題として話し合うことができるようになるでしょう。
このようにして得られた各グループの知的財産はおたすけネットワーク全体の財産として、グループの枠を超えていつでも誰でも利用できるようにします。もちろん個人情報保護を徹底することが前提です。
同じような活動はこれらグループとグループの間でも自由に、かつ、効率的に行われるでしょう。違った立場からの意見や身近な人にはできない特殊な相談も自由に声を掛け合うことができるようになるでしょう。
このネットワークは問題解決のためだけにあるのではありません。介護用品の安全性を検討し情報発信する場にもなりますし、各地のイベントを紹介、支援する場にもなりますし、「認知症の人が安心して住める街づくり」の小さなアイデアを発信する場にもなります。
各グループ内に壁はなく、また各グループ間同士にも仕切りは存在しません。自由に行き来できる情報交換の場であって、常にひとつにまとまらなければ動けない不自由さをなくしながらも、ひとつに統一された活動母体としての介護おたすけネットワーク、一緒に始めてみませんか?
(附)介護労働者の2008年度の離職率は都内で18.7%、大阪府内で19%と、全産業の離職率(14.6%)に比べて高い。離職理由として「職場の人間関係」「事業所の運営方針」のほか、「収入が少ない」「将来の見込みが立たない」なども目立つ。また、勤続年数も平均4.4年と短い。